2019-11-08 憲法と法律の違い 司法試験 予備試験 憲法 こんにちは、やきなすです。 最近は憲法改正が騒がれることも少なくなりましたが、みなさんは憲法と法律がどう違うか、理解していますか? 「んー。法律の親玉的なのが憲法ですよね?」 なんていう風に思っている方もいるのではないかと思います。 法曹および法曹を目指している方にとっては当たり前ですが、憲法と法律は、実はまったく役割が違います。 法律は、基本的に我々国民の自由を制約するものです。 例えば、刑法という法律は、我々国民が自由に行動することを制限し、人のものを盗んだりしたら犯罪ですよ、ということを定めたりしています。 憲法は、それとは真逆の働きをします。 すなわち、憲法とは、我々の自由を保障して、国家権力を制約するものなのです。 君たちの日本国憲法 /ホ-ム社(千代田区)/池上彰 posted with カエレバ 楽天市場 Amazon みなさんも、表現の自由ということばを聞いたことがあると思います。これは、憲法によって守られている国民の権利です。時の政権を批判するような発言をしてもお咎めなしなのは、国民の権利としてそれが保障されているからです。 そんな憲法を、安倍政権(自民党)は、なんとかして改正したい、という思惑があります。 実は憲法というのは、改正するためにかなり高いハードルがあります。 なぜ、憲法は改正が難しいのでしょうか? それは、そもそも簡単に変えられるようなものであってはならないからです。 憲法の規定は、言わば、日本の過去の歴史の失敗の勲章です。権力が暴走し、戦争の惨禍によって多くの犠牲を出した。その反省を生かして、好き勝手に権力が暴走しないように、がっちりと歯止めをかける存在、それが憲法です。 労働2.0 やりたいことして、食べていく /PHP研究所/中田敦彦 posted with カエレバ 楽天市場 Amazon 「日本の憲法は古いから変えるべきだ。自衛隊を明記すべきだ。」 そんなことを言う人もいます。憲法改正については色々な意見があって良いと思いますが、少なくとも、国家権力(すなわち、その時々の政権)の側から、これを提案している場合は、要注意です。 なぜなら、国家権力にとっては、自分を制約している憲法は、目障りな存在だからです。なんとかしてこれを取っ払いたいために、あの手この手を使って、国民をなんとか説得しようとします。 憲法の本質を理解せずに、なんとなく政権の言うことだから、、と鵜呑みにすると、大変な事態を招くかもしれません。国民一人一人が、きちんとした理解のもと、国家権力に歯止めをかけるしかありません。 憲法改正を中心とした憲法・政治の問題について、あっちゃんこと、オリエンタルラジオの中田敦彦さんのYouTube大学で、とても分かりやすく解説をされていたので、ぜひご覧になってみてください↓ 前編: https://youtu.be/LJEotknDVS8 後編: https://youtu.be/H-Uy44ukr9k 中田式ウルトラ・メンタル教本 好きに生きるための「やらないこと」リスト41 /徳間書店/中田敦彦 posted with カエレバ 楽天市場 Amazon そのほかにもあっちゃんの講義はとても興味深く、分かりやすいものがたくさんあるので、折に触れて紹介していければと思います。 これからの時代をしっかりと生き抜くために、世の中のことを本質から深く知ることはとても重要だと思います。 憲法改正の問題も、法律家はもちろん、そうでない一般市民にとっても、自分ごととして捉えるべき重要課題だと思っています。 今回の記事が少しでもみなさまの考える一助となれば幸いです。 <今回の名言> 「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」(憲法前文抜粋)