法曹への道 ~その先へ~

予備試験・司法試験合格の現弁護士による主として法律系資格の勉強法に関するブログです。受験時代に苦労・工夫したことや今苦労していることなどを踏まえお伝えしていきます。

【司法試験、予備試験】論文試験突破のポイントPart3 (論証の重要性)

こんにちは、やきなすです。

 

今回も、論文試験において重要な点をお伝えします。

 

間違った噂

 

予備試験や司法試験の勉強が進んでいる方は、もしかすると、

「最近は論証を覚えても意味がない。」

「型にはまったような記憶を吐き出すような答案では評価されない。」

「論証よりもあてはめに重きが置かれている」

といった批判を耳にしたことがあるかもしれません。

  

 

論証とは、法的三段論法(規範定立→あてはめ→結論)における規範定立の部分で、

条文の解釈等に争いがある点について、筋道を立てて一定の基準を導いていく過程のことをいいます。

 

なお、法的三段論法については、前回の記事(⇩)をご参照ください。

 

yubensensei.hatenablog.com

 

 

司法試験や予備試験の答案は、ただでたらめに書けばよいわけではなく、

一定の「法律論文の型」に沿って書くことが求められます。

 

そして、その法律論文の型こそ、まさに法的三段論法であり、その中核の一つを構成するのが、規範定立なのです。

 

規範定立は、その先のあてはめ・結論の大前提となる部分で、ここがきちんと筋道を立てて論じることができていなければ、そもそも論外ということになります。

 

論証の重要性が分かっていただけましたでしょうか?

 

 

 

論証の構成

論証は、分解すると、

 

①特定の論点につきどういう点が問題なのかを提示して(問題提起)、

②基準を導くための一定の理由付けを論じて(理由の提示)、

③当該問題点の解決のための基準を立てる(規範定立)

 

という構成になります。

 

言い換えると、

①は、どうしてその論点が問題になるのか

②は、その論点を解決するためになぜその基準を用いるのか

③は、基準の内容

です。

 

この三点セットで論証を覚えるようにしてください。

「なぜ」を意識して覚えることで、忘れにくい知識となります。

 

 

 

今回は、論証の重要性を一般論としてご説明させていただきました。

各科目ごとの典型論点の論証についても、追々ご紹介していきたいと思います。

 

今回の記事が少しでもみなさんの参考になれば幸いです。

 

<今回の名言>

「人生に失敗がないと、人生を失敗する。」